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【特区民泊とは?】メリットとデメリットをわかりやすく解説!

(旧Wemagazineの記事です。)

民泊の到来と共に法整備も整いつつある日本。そんな中で登場したのが「特区民泊」というキーワード。民泊というのは知っているけど特区民泊は一体どんなもの?普通の民泊と一体何が違うの?今回は特区民泊について詳しくわかりやすく解説していきます。

特区民泊とは?

「特区民泊」
民泊が日本に登場してことにより誕生したこの制度は、国家戦略特別区域法に基づき、特定の認定を受けることで既存に存在する「旅館業法」の特例制度に則って活用される指定された区域内での民泊運営のことを言います。

ちなみに一般的によく言われる「特区民泊」ですが、正式名称は「国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業」と言います。特別区に指定された民泊に適用される制度ということで「特区民泊」と呼ばれるようになりました。

この特区民泊は国が指定した「国家戦略特別区の一部に適用される非常に限定的な制度ですが、現在非常に注目されている民泊の制度です。何故、ここまで注目されているのか?

それは、本来必要になるはずの「旅館業法」の適用から除外されるためです。つまり、フロントを設置したり、トイレは男女のトイレを設置したり、客室についての細かい規定などに準じる必要性がなくなることになります。(「民泊新法」である「住宅施設事業法」の適用は受けますが...)そのため、よりスムーズな民泊運営をすることが可能となり、宿泊施設を求める方へのニーズをより簡単に汲み取ることが可能になります。

国家戦略特別区域法とは?

突然登場してきたこの謎に長いキーワードはなんなのでしょうか?

特に記憶しておく必要はないのですが、せっかくなので頭の片隅にでも入れて置いてください。

この国家戦略特別区域法とは、その名の通り「国家戦略特別区域」に適用される法律のことです。ちなみにこの「国家戦略特別区域」は略称として「国家戦略特区」と呼ばれています。

この「国家戦略特別区域法」は、第二次安倍内閣による日本の成長戦略のために放たれた第3の矢の1つ「日本再興戦略」において、特別区を設けることにより地域振興と国際競争力を向上させることで世界を代表とする国際都市を形成していくことが目的となっています。

簡単に言ってしまえば国の経済成長を目的とした特別な区域を設置しようということです。

そして2013年6月に特区創立が閣議決定され、2013年12月に国家戦略特別区域法が成立しました。これが契機となり国家戦略特区が指定されました。

国家戦略特区とは?

では国家戦略特区とは一体何がそんなに良いのでしょうか?

簡単に言ってしまえば、国家戦略特区に限って国民の安全が配慮されながら大幅な規制緩和がなされました。

また、この国家戦略特区で「国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業」の認定を受けることで旅館業法の適用を受けない民泊、「特区民泊」の運営が可能になるのです。

しかし、注意しておきたい点が1つ。
国家戦略特区なら全て「特区民泊」が可能という訳ではありません。国家戦略特区に指定され、条例を定めた自治体のみ旅館業法の適用を受けない「特区民泊」の運営が可能になるのです。

普通の民泊と何が違うの?

では通常行われる「普通の民泊」との違いはなんなのでしょうか?

通常の民泊は「住宅宿泊事業法」、一般的には「民泊新法」が適用されます。この民泊新法では年間の宿泊回数が180日という制限が設けられています。しかし、特区民泊にはこの指定は入りません。ただし、特区民泊は認定までの手続きの難易度が簡単ではないという点があります。

特区民泊のメリット・デメリット

それでは、特区民泊を運営するメリットとデメリットは何でしょうか?

通常の民泊と特区民泊が法律による違いによってメリット、デメリットに分かれているのはご存知頂けたかと思います。では他には具体的にどのようなメリットとデメリットがあるのか具体的に紹介していきます。

特区民泊のメリット

特区民泊のメリットをまとめると以下の通りです。

・旅館業法の適用を受けずに運営することができる。
・年間180日以上の営業を制限されていない。
・フロントの設置が必要ない。
・カプセルホテルや民宿といった簡易宿所とは違い、認定の手続きが簡単である。
・ホテルや旅館のような建築基準法の要件を満たす必要がない。

など

特区民泊の最大のメリットは「旅館業法」の適用を受けないことです。そのため簡易宿所を運営するよりもハードルは低く、また通常の民泊を運営する以上に民泊を運営することがメリットですね。

特区民泊のデメリット

特区民泊のデメリットをまとめると以下の通りです。

・2泊3日以下の滞在が不可能。
・通常の民泊を運営するよりも手続きが難しい。(簡易宿所を運営するよりは簡単)
・自治体の条例が無ければ特区民泊は行えない。
・自治体の条例によって細かい制限が適用される。
・通常の民泊とは違い、換気・採光・防湿・清潔などの措置を行わなくてはならない。
など


特区民泊の最大のデメリットは2泊3日以下の短期宿泊ができない点です。これは普通の民泊とは大きな違いです。また普通の民泊とは違って換気や清潔にも気を遣わなくてはなりません。この点は簡易宿所と同じですね。

特区民泊の適用地域・自体体一覧

それでは特区民泊が適用されるのはどの地域、どの自治体なのでしょうか?

以下の地域が特区民泊を運営することが可能です。

・東京都大田区
大阪府
大阪府大阪市(政令指定都市であるため独自の条例を制定)
新潟県新潟市
・福岡県北九州市


まだまだ特区民泊の運営を開始している方は少ないですが、徐々に増加されています。特に顕著なのが大阪府大阪市ですね。2018年1月の時点では全国で一番多くの特区民泊を運営しています。

また今後は神奈川県の都市でも特区民泊の運営が可能になる予定です。

特区民泊で民泊を運営するには?

それでは特区民泊を運営するには何が必要なのでしょうか?

特区民泊を運営するには、先にも述べたように特区民泊の申請を行わなくてはなりません。特区民泊の運営を行うには以下の申請書類が必要になります。

・特定認定申請書
・法人の場合は定款又は寄附行為及び登記事項証明書(個人の場合には住民票の写し)
・賃貸借契約及びこれに付随する契約に係る約款(外国語表記とその日本語訳)
・施設の構造設備を明らかにする図面
・付近見取図
・居室内に備え付ける施設の使用方法に対する案内書(外国語表記とその日本語訳)
・滞在者名簿の様式
・施設を事業に使用するための権利を有することの証明する書類
・近隣住民へ周知した書類及び周知方法と結果を記した書類
・消防法令の検査結果通知書
・水道水以外の水を使用する場合は水質検査成績書の写し


自治体によって異なる部分もあります。

一度、自分の自治体では特区民泊を運営するためには何が必要なのか確認しておくといいでしょう。また、特区民泊の申請である「特定認定申請」は20000円以上の手数料が取られます。あらかじめ準備しておきましょう。審査は二週間ほどかかります。

特区民泊のまとめ

いかがでしたでしょうか?特区民泊は選ばれた地域で通常の民泊を行う以上に規制が緩いメリットがあり、運営のやり易さがあるかもしれません。しかし、同時に特区民泊を行う上で別の制限があります。また普通の民泊を行うよりも手続きや管理、コストといった手間がかかります。この特区民泊の制度を活かすも殺すも運営者である「あなた」次第です!ぜひ、特区民泊も踏まえた民泊運営を検討してみてはいかがでしょうか?



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